「〜したいけどどこへ行けばいいのか?」「〜を食べたいけどどこがおいしい?」そんな問いにスピーディーにお答えする目的別索引。御託は抜きにして、デリーのオススメの場所をストレートにご紹介。
ここで紹介するレストラン・食堂の多くは、値段や店の雰囲気に流されて味を判断している人には向きません。舌のみで味を判断できる人のための特集になります。
■ムガル料理が食べたい!
一般に日本で「北インド料理」と呼ばれている料理は、インドではムガル(ムグライ)料理、フロンティア料理、パンジャーブ料理などと細分化されているが、その微妙な違いはよく分からない。アフガーニスターンに接するフロンティア地域の料理が、パンジャーブ地方東部に位置するデリーにおいて、ムガル王朝の下で成熟して完成したものが俗に言う北インド料理なので、どれも同じものを指しているのかもしれない。ここではそれらが大体同じものだとして、ムガル料理と総称しておく。
安くておいしいムガル料理と言ったら、ヴァサント・プレイス(Vasant Place Market)のアルカウサル(Alkauser)以外にはない。名物カーコーリー・カバーブ(Kakori Kabaab)、伝説のアフガーニー・チキン(Afgani Chicken)、本格的ビリヤーニー(Biryani)の3点セットを食べればムガル料理の真髄を極めたことになる。一般にムガル料理として有名なタンドゥーリー・チキンやバター・チキンは、実はムガル料理の中で必ずしも最高の料理ではないのである。だが、ここは露天に机と椅子を並べただけの簡易食堂であり、酒類もない。究極のムガル料理を求める者のみ、行ってもらいたい。
ムガル料理を食べながらどうしても酒も一緒に飲みたい、という人は、ハウズ・カース(Hauz Khas)のオーロビンド・プレイス(Aurobindo Place)にあるカビラ・レストラン(Kabila Restaurant)がオススメ。ムルグ・バーダーミー・ティッカー(Murg Badami Tikka)がうまい。夜は生演奏もあり。
■南インド料理が食べたい!
南インド料理が食べたかったら南インドへ行くのが一番だが、デリーで最高の南インド料理を食べたかったら、コンノート・プレイス(Connaught Place)のホテル・サラヴァナ・バヴァン(Hotel Saravana Bhavan)へ行くべし。ヴェジタリアン料理のみだが、野菜とスパイスが織り成すリッチなテイストに驚愕すること間違いなし。ちなみに、コンノート・プレイスにはサラヴァナ・バヴァンは2店舗ある。ただし、南インド料理レストランはアルコールを出さないところが多く、ここも酒類はない。
ノンヴェジの南インド料理が食べたかったら、インド門(India Gate)の北にあるアーンドラ・プラデーシュ・バヴァン(Andhra Pradesh Bhavan)の食堂がオススメ。お代わり無制限の本格的なアーンドラ料理が食べられる。ここも酒類はなし。
もし酒と一緒にノンヴェジの南インド料理が食べたかったら、ディフェンス・コロニー(Defence Colony)のスワーガト(Swagath)がよい。北インド料理を含めたインド料理全般を出すが、マンガロールやチェッティナードゥなど、南インドのグルメ地域の郷土料理が食べられるのが特徴。酒類あり。
■シーフード料理が食べたい!
デリーは内陸部にあり、新鮮な魚介類が手に入らないため、シーフード料理は弱い。だが、それでもいくつかの店でおいしいシーフード料理を食べられる。インドでシーフード料理のメッカはいくつもあるが、とりあえず有名なのはベンガル料理。ベンガル人はヴェジタリアンでも魚を食べる。ベンガル料理が食べたかったらコールカーター(旧名カルカッタ)へ行くのが一番だが、デリーで最高のベンガル料理は、ネルー・プレイス(Nehru Place)にあるオー!カルカッタ(Oh! Calcutta)である。多少値段は張るが、シーフードの極地を体験することができる。
■グジャラーティー・ターリーが食べたい!
一部でマニアックな人気を誇るグジャラーティー・ターリー。西インドのグジャラート地方の特産料理である。お代わり自由、というか、大皿にボーイが次から次へと食べ物を強引によそって来て、腹十二分目になるまでストップしてくれない。その甘くて辛い不思議な味は、はまる人ははまる。デリーでグジャラーティー・ターリーを食べようと思ったら、コンノート・プレイス(Connaught Place)のラージダーニー(Rajdhani)がオススメだ。
■オリッサ料理が食べたい!
オリッサ州は東インドのベンガル湾に面した州。ハウズ・カース(Hauz Khas)エリアのハウズ・カース・ヴィレッジ(Hauz Khas Village)入り口にあるジャガンナート寺院(Jagannath Temple)では、プラサード(供え物のお下がり)の形で極上のオリッサ料理を食べることができる。
■カシュミール料理が食べたい!
インド最北部のカシュミール地方はグルメでも有名。INAエリアにあるディッリー・ハート(Dilli Haat)では各州の料理が食べられるが、もっとも真面目に郷土料理を提供しているのは、ジャンムー&カシュミール州観光局経営のワーズワーン(Wazwan)である。リーズナブルな値段で、リッチなカシュミール料理を味わうことができる。
■チベット料理が食べたい!
デリーはチベット難民の拠点のひとつ。北デリーのマジュヌー・カ・ティーラー(Majnu Ka Tilla)にはチベット難民キャンプがあり、インドの風土で進化したチベット料理が食べられる。だが、敢えて穴場として紹介したいのは、チャーナキャプリー(Chanakyapuri)のスィッキム・ハウス(Sikkim House)のレストラン。チキン・スティームド・モモ(Chicken Steamed Momo)やトゥクパ(Tukpa)が絶品。
最近デリーではモモが流行しており、各地のマーケットでモモ売りを見かける。ピンからキリまであり、しかも日によって味にばらつきがあるが、今まで食べて来た中で一番おいしいと言えるのは、ベール・サラーイ(Ber Sarai)の屋台モモである。モモは豪華に肉を詰め込みすぎてはいけない。安っぽいぐらいシンプルな作りの方が逆にうまいのである。
■ミターイーが食べたい!
ミターイーとはインドの甘いお菓子のこと。インドでは慶事にミターイーを贈り合う習慣があり、ミターイー屋はどこも繁盛している。デリーにはそれこそ何百何千ものミターイー屋があるが、もし伝統の重みを感じたいなら、チャーンドニー・チャウク(Chandni Chowk)のガンテーワーラー(Ghantewala)がオススメ。創業1790年、ムガル朝皇帝ご用達の老舗銘菓店である。デリー土産にも最適。
■本が欲しい!
インドでは英語書籍と現地語書籍の流通はほとんど分断状態にある。街中にある通常の本屋で現地語の書籍を見かけることはほとんどない。
英語書籍が欲しい場合は、コンノート・プレイス(Connaught Place)のオックスフォード・ブックストア(Oxford Bookstore)が一番探しやすい。コンノート・プレイスには他にもいい本屋がたくさんあり、一般書籍を探すのには大変都合がよい。英語の学術書になると、ダリヤー・ガンジ(Darya Ganj)のマノーハル(Manohar)がもっとも頼りになる。ダリヤー・ガンジには他にも多くの出版社オフィスがある。住所さえ分かれば、出版社を直接訪ねて買い求める方法もありだ。また、毎週日曜日にはダリヤー・ガンジのメインロード、ネータージー・スバーシュ・マールグ(Netaji
Subhash Marg)で古本市が開かれている。
ヒンディー語書籍は、同じくダリヤー・ガンジにあるヒンディー・ブック・センター(Hindi Book Centre)か、ナイー・サラク(Nai Sarak)のムンシーラーム・マノーハルラール(Munshiram Manoharlal)で買い求めるか、出版社に直接行くのがいい。
ウルドゥー語書籍は前述のヒンディー・ブック・センターでも手に入るが、ジャーマー・マスジド(Jama Masjid)の南側にあるウルドゥー・バーザール(Urdu Bazar)に並ぶ本屋か、ハウズ・カーズィー(Hauz Qazi)にあるエジュケーショナル出版(Educational Publishing House)でかなり揃う。もちろん、直接出版社に行くのもいい。
ベンガリー語書籍はグレーター・カイラーシュ・パート2(Greater Kailash Part 2)エリアのチッタランジャン・パーク(Chittaranjan Park)のマーケットで少しだけ手に入る。
■CD/VCD/DVDが欲しい!
デリー最大の音楽ショップは、アンサル・プラザ(Ansal Plaza)のミュージック・ワールド(Music World)であろう。だが、ミュージック・ワールドやプラネットMは大手チェーンであり、品揃えは最新のものが中心である。もしマニアックなものを買い求めようとしたら、個人経営の店の方が手に入るチャンスが大きい。サーケート(Saket)のミュージック・ワールド(Music World)や、グリーン・パーク(Green Park)のマーケットに並ぶ店がオススメである。古い映画のVCDなら、チャーンドニー・チャウク(Chandni Chowk)のラージパト・ラーイ・マーケット(Lajpat Rai Market)も覗いて見るといいだろう。
また、グレーター・カイラーシュ・パート2(Greater Kailash Part 2)エリアのチッタランジャン・パーク(Chittaranjan Park)のマーケットでは、ベンガリー語映画のCD/VCD/DVDが手に入るので要チェック。
■PC関連用品が欲しい!
パソコン関連用品は、「デリーの秋葉原」の異名を持つネルー・プレイス(Nehru Place)へ。PC、PC部品、PC周辺機器、インク・カートリッジ、ソフトウェアなど、正規品・中古品・海賊版をひっくるめて、何でも揃う。
■インドっぽい衣服が欲しい!
コットンのクルター・パージャーマーやサルワール・カミーズが欲しかったら、デリー中に支店を持つファブ・インディア(Fab India)が定番である。グレーター・カイラーシュ・パート1(Greater Kailash Part 1)のNブロック・マーケット(N Block Market)に本店があり、もっとも品揃えがいいが、コンノート・プレイス(Connaught Place)などにも店舗がある。
ちなみに、サロージニー・ナガル(Sarojini Nagar)のマーケットはインドの工場で生産されたブランド物衣料の検品不合格品が大量に流通する市場である。検品不合格品と言っても、ちょっと見ただけでは欠陥が見つからないことが多く、格安でブランド物の衣服を掘り出すことができる穴場としてデリー在住者の間では人気である。
■両替したい!
パハール・ガンジを含む中央デリー地域に滞在中なら、コンノート・プレイス(Connaught Place)のククレージャー・ストア(Kukreja Store)がもっともレートがよい。他の両替屋といちいち比べなくても、ここのレートが圧倒的によいのは一目瞭然で分かるほど。たまたま両替した2008年5月14日のデータでは、コンノート・プレイスの他の両替屋が日本円現金両替レートとして100円=38ルピー代を提示する一方、ここは100円=39.5ルピーだった。
だが、デリーでもっともレートのいい両替屋は南デリーにある。マールヴィーヤ・ナガル(Malviya Nagar)地域にある、Dポールス(D. Pauls)である。同日の日本円現金両替レートは100円=39.95ルピーだった。もしコンノート・プレイス周辺に滞在し、少額の両替が必要なら、交通費で相殺されてしまうので、わざわざ南デリーに行くのは得策ではない。だが、大きなお金の両替が必要なら、Dポールスを訪ねる意味はある。ただし場所は分かりにくいので注意。