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  シュンバとニシュンバとの戦い Shiva City




シュンバとニシュンバとの戦い
 昔、シュンバとニシュンバっていう兄弟の悪魔がいたの。シュンバとニシュンバは一万一千年に及ぶ苦行をして、シヴァから「いかなる神の攻撃も受けない」という能力を授けてもらったんだって。シヴァもお人好しね。でも、女神からの攻撃から不死身になるのは忘れちゃったみたいね。みんな女をなめてるのよねぇ、どうも。

 不死身となったシュンバとニシュンバは、お約束通り天界に攻め込んで、神々を虐待し始めたの。困った神々は私のところに助けを求めに来たのね。何度も同じようなパターンでピンチに陥るから、神様ってのはホント呑気よねぇ。少しは学習しろって感じ。

 私にしかシュンバとニシュンバは殺せないっていうから、今回も私が悪魔退治に乗り出したワケ。でも、今度は力攻めじゃあ面白くないなって思ったから、ちょっと意匠を凝らしてみたの。まず、私は非常に美しい女性に化けてシュンバとニシュンバの住むヒマラヤに行ったの。元のままでも十分美しいんだけど、ホラ、私ってけっこう顔が割れてるからなるべく非力そうな女性の方が成功しやすかったのよ。私の姿はすぐに悪魔のスパイの目に入って、シュンバとニシュンバの元に情報が届いたの。「森の中にご主人様の気に入りそうな女性がいます」とでも知らせたんでしょう。早速シュンバは私に使者をよこして、結婚を申し込んできたの。私は、その使者に「一騎打ちで私に勝ったら結婚してあげるわ」って返事をしたの。ここまでは作戦通りだったんだけど、シュンバは面倒だったのか、私を捕えるための軍勢を送ってよこしてきたのよ。結局、闘う羽目になっちゃったのね。

 その軍勢を率いていたのはドムラロチャナっていう悪魔だったんだけど、私が吼えただけでその悪魔と軍勢は全滅してしまったわ。この敗北のニュースを聞いたシュンバとニシュンバは今度はチュンダとムンダーという悪魔が指揮する新しい軍勢を送り込んできたんだけど、私はお腹が減ってたから全員ペロリと食べちゃったの。おいしかったわ。チュンダとムンダーの首は切り落としておいたけど。

 連敗を喫してやっとやる気になったのか、最後にシュンバとニシュンバが軍勢を率いてやってきたの。私は援軍の七人の女神(ブラフマーニー、マヘーシュヴァリー、カウマーリー、ヴァイシュナヴィー、ヴァーラーヒー、インドラーニー、チャームンダー)を呼んで、その軍勢に立ち向かったわ。ブラフマーニーは瓶の中から霊水を振り掛けて悪魔たちの力をそぎ、マヒーシュヴァリーとヴァイシュナヴィーは三叉戟と円盤(チャクラ)で悪魔たちを切り裂いて、カウマーリーはシャクティという槍で悪魔を突き刺し、インドラーニーは稲妻を悪魔たちの頭上に落とし、ヴァーラーヒーは鋭い牙で悪魔たちの腹を破き、チャンディーは身の毛もよだつ笑い声で悪魔たちに恐怖を与えたの。これだけ強力な女神が勢揃いしたんだから、負けるはずがないわ。悪魔の軍勢はたちまちの内に全滅しちゃったの。

 後に残ったシュンバとニシュンバは、私に一騎打ちを申し込んできたわ。私はまずシュンバと一騎打ちして殺し、次にニシュンバと一騎打ちしてこれも殺したの。私たちは悪魔たちの屍を食べて勝利を祝ったわ!楽しかった!

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