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  住民の家 Vishnu City




住民の家




 今日で母が亡くなってちょうど1年になります。そろそろガヤーへ行って、母を含めて祖先の霊を供養したく思っているのですが・・・。え、ガヤーというのはインドの聖地のことですよ。ヒンドゥー教徒の聖地でして、仏教徒の聖地ブッダガヤーの近くにあります。そこで祖霊を供養すると、祖先は天国へ行けるようになると考えられているんですよ。聖地もインドからここ神聖インド帝国へ移せれば楽なんですけど、なかなかそういうわけにはいかなくて・・・。そうだ、どうしてガヤーが聖地となったか、お教えしましょうか?
 
聖地となったガヤーの話
 昔、ガヤという悪魔がいたそうです。悪魔とはいっても信心深くて、ヴィシュヌ様を厚く敬っていたそうです。そして3000年間苦行を続けて、ついに強力な力を身に付け、神々をしのぐほどになったそうです。神々はガヤの力を恐れて、ヴィシュヌ様に相談しました。そして、なんとかガヤの苦行を止めてくれるように頼みました。

 そこで、ヴィシュヌ様はガヤの元へ行きました。ガヤはまだ苦行に専心していました。ヴィシュヌ様はガヤに、「もし苦行を止めるなら、望むものは何でも与えよう」と言いました。するとガヤは「私の身体を全ての者より清浄なものにして下さい」と頼みました。ヴィシュヌ様はこの願いを聞き届け、ガヤの苦行を止めさせることに成功しました。

 ところが、ガヤの身体が最高に清浄なものとなってしまったため、人々はガヤの身体を見て、ガヤの身体に触れ、天国へ行こうとして群がってきました。神々への祭祀は忘れられ、ヤマの国(地獄)へ赴く者はいなくなってしまいました。神々は再びヴィシュヌ様に助けを求めました。ヴィシュヌ様はガヤの身体を犠牲に捧げることに決めました。

 ガヤはヴィシュヌ様の言葉に従い、自ら犠牲となることを認めました。そして山の上に身を投げ出しました。しかし、ガヤの身体が動いて祭祀が実行できなかったため、ブラフマー様はヤマの国からダルマシラーと呼ばれる巨大な石を持ってきて、ガヤの上に置き、重石にしました。ところが、それでもガヤの身体は動いていました。神々はガヤの身体の上に乗りましたが、それでもガヤは動きと止めませんでした。そこでヴィシュヌ様が棍棒でダルマシラーを叩き割り、ようやくガヤの動きは止まったそうです。

 しかし、ガヤはまだ生きていました。ガヤはヴィシュヌ様に「この土地を自分の名に因み、ガヤーと呼ぶようにして欲しい」と頼みました。そして「この土地で祖先を供養する者は、祖霊を天国へ昇らせ、その人自身も功徳を得ることができるようにして欲しい」と頼みました。こうしてガヤーは聖地となり、毎年多くの信者を集めることになったということです。

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