Holy India Empire
神聖インド帝国ヴィシュヴァカルマンの村宇宙開発事業団パイロット募集に応募出発木星>ブリハスパティともっと話す
  ブリハスパティともっと話す Vishvakarman Village






ブリハスパティ




 私にはどうしても許せない奴が一人だけいる。憎くて憎くてしょうがない奴が一人だけいる。それが月神ソーマだ。あいつは私の妻ターラーを奪って身篭らせた悪漢なのだ。あんな奴が未だに宇宙にのさばっているとは、世も末だ。そうだ、君にあいつの悪行を教えてやろう。
 
ターラーを奪ったソーマ
 ソーマは非常に傲慢な奴で、勝手に自分を世界の支配者だと思い込んだことがあったのだ。そしてあろうことか私の妻ターラーに横恋慕し、誘拐してしまったのだ。私を含め、他の良心ある神々はソーマを批判し、説得したが、奴は聞く耳を持たなかった。そこで私はブラフマー様に相談したのだが、ブラフマー様でさえもソーマを説得することができなかった。私は今度はインドラ様に相談した。インドラ様は武力でもって妻を奪い返すようにアドバイスしてくださった。そこで私はソーマに対して宣戦を布告したのだ。

 私の側には多くの神々が味方をしてくれた。一方でソーマの奴に味方したのは悪魔どもだった。あいつにふさわしい仲間たちだな。この戦争はターラカーマヤと呼ばれたのだが、天界を二分する激しい戦いとなったのだ。ソーマはシヴァ殿の三叉戟で真っ二つにされたものの、しぶとく生きていたのだ。

 やがて戦いの悲惨さを嘆いたブラフマー様はもう一度ソーマを説得してくださった。するとソーマもさすがに疲れたのか、ターラーを私に返して来たのだ。こうして一件落着となったのだ。

 ところが、ソーマに誘拐されている間にターラーは身篭っていたのだ。私は子供が生まれるまではターラーを家に入れることを拒絶した。ターラーは私の家の庭で子供を産んだのだが、その子供は非常に美しい顔をしていた。その美しさは私譲りのものであった。私の子供に決まっておる。ところがソーマの奴が、「これはオレの子供だ」と言い始めたのだ。私とソーマの間に再び戦争が起きるところであったが、ターラーが子供がソーマの子供であることを明かし、決着がついたのだった。非常に残念な結果となったが、あの子は今でも私の子だと私は信じている。子供はやがて水星ブダとなったのだ。

戻る